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多彩な技術の総和が
社内一貫生産を可能に

鋳造は“複合技術”で、製品の材料や型の硬化方法など、さまざまな要素が関係します。その設計から製作、さらに機械加工まで一貫して自社で行うことができるのは、各工程の技術がすべて社内にあるから。特に、鋳造型の造形と鋳造に関しては、いずれも複数の技術を有しており、要件に合わせた最適なご提案が可能です。蓄えた知見と、CAEによる解析・シミュレーション結果を活用して、多彩な技術を組み合わせ、お客様の試行錯誤の手間と時間、コストを最小化します。

一貫生産体制の流れ

  • 設計・鋳造シミュレーション

    CADによる型構造設計、CAE解析による湯流れ・凝固の解析(シミュレーション)を行い、溶湯を型に流し込む経路・速度を決める鋳造方案設計を行います。豊富な経験値と解析結果から、正解を短時間で導き出します。

  • 造型

    製品と同じ形状の木型から反転させて砂型を作る従来の手法と、木型を経ず砂積層3Dプリンターでダイレクトに鋳型を成形する方法から、生産数に応じてリードタイムとコスト面でメリットの出る方法をご提案します。

  • 鋳造

    溶湯の液面に圧力をかけ上部の型へ流し込む、最小肉厚2.0mmの大型製品が可能な「低圧鋳造」、型を傾け溶湯を行き渡らせる「傾動鋳造」、人の手で注湯する「重力鋳造」、そして量産に最適な「ダイキャスト」。製品サイズや要求品質、生産数に応じて選定・ご提案します。

  • 仕上げ・熱処理

    ショットブラストによる表面処理、熱処理などの仕上げを行います。少量品は熟練工による手作業での仕上げを行い、量産品は自動化工程により高い再現性を実現します。

  • 加工

    穴あけやねじ切りを施し、鋳造品を「あとは組立てるだけ」の状態に。メートル級の大型製品にも、高精度加工が可能です。門形マシニングセンタ7台、門形5軸マシニングセンタ2台など、大型機械の数も充実しています。

  • 検査

    非破壊検査により、製品の寸法精度や内部状態、亀裂を検査し、高水準で品質を保証します。非接触3Dスキャナや三次元測定機による寸法測定、CTスキャナーによる内部欠陥の検出、カラーチェック、蛍光探傷などの検査項目に対応しています。

  • 材料調査

    鋳造後の材料特性を検査する破壊検査、いわゆる材料調査(材調)もお任せください。引張・曲げ・圧縮への耐力や弾性、硬さ、強度・伸び、成分組成・表面形態などの試験を行い、品質向上や欠陥対策に活用できるデータを提供いたします。

最先端設備の実力を
フルに引き出す技術・技能

充実した設備と、各設備の特性を熟知した技術者・技能者が、試作品をスピーディに完成へ導き、お客様の開発を強力にサポートします。鋳造用の砂型成形に使用する砂積層3Dプリンターや、鋳造後の加工に使用する門型5軸マシニングセンタ、検査用のATOSやCTスキャナー、材料調査(破壊検査)用のマイクロスコープ、SEM・EDXなどを保有。中でも加工機は、大型製品に対応した設備を複数台保有し、高い生産力を実現しています。

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量産品や非鋳造製品にも
対応できる技術の幅

当社が対応可能な製品は、アルミ鋳造による試作品だけではありません。量産品に関しても、CAD/CAMから加工機、検査機までの自動化ラインを中心とした工程標準化により、良品廉価で実現。また、自動車のフロアカーペット用プレス金型のように、鋳造品の金型本体に制御機構を組み合わせた製品の実績もあります。その技術を応用し、汎用ロボットのアームに取り付けるハンドリング用治具の設計・組立といったご依頼にもお応えしています。

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